一般的に弁護士は独立志向が強い傾向があります。
まず、ボス弁が率いる事務所に3~5年ぐらいの間勤務し、経験を積んだ後に独立することが多いようです。
3年以上弁護士事務所で勤務していれば、業務は一通り覚えることはできますし、事務所の顧客だけでなく自分の顧客もある程度ついてきます。
また、5年以上つとめてしまうと、事務所内で責任が重い立場になっていくので、独立しにくくなるという事情もあります。
さらに、ボス弁の側も、基本的にイソ弁の独立を前提としている所があり、卒業と採用のサイクルを繰り返す事務所が多かったわけです。
しかしながら、近年では弁護士の独立志向は急速に減退しています。
というのも、弁護士が増え、競争が激しくなっているので、独立するリスクが大きくなっているのと、最近の若手弁護士は法科大学院に通っていた際の奨学金の返済をしている人が多いことも独立をためらわせる要因の1つになっているようです。
結果、中小規模の弁護士事務所から大規模な事務所まで、全体的に事務所規模が拡大してきているわけです。
ただ、積極的に独立するケースではなく、やむをえず独立するケースは最近増えてきています。
修習終了後に、勤務する法律事務所が決まっていない場合、独立するしか道は残されていません。
同期の3人ぐらいの弁護士で集まって、経費共同の事務所を運営していることが多いようです。
しかしながら、若手の弁護士だけで集まって事務所を構えるのは、事件数が少ないため十分に、弁護士業務の経験を積めないというデメリットがあります。